この記事を読むと分かること

  • 「IoTを入れたい」ではなく「稼働率を20%上げたい」で語るコツ
  • テスト導入で「自社の数値」を先に作り、話を通しやすくする技術
  • 段階導入で初期投資のハードルを下げる進め方

IoT導入に興味を持っても、実際に導入まで辿り着く企業と、途中で止まってしまう企業がいます。
その違いは、実はとても分かりやすいところにあります。

「稟議を通せるかどうか」です。

担当者レベルで「これは良いかも」と思っても、社長や取締役、経理部門への説明が必要です。

そこで了解を得なければ、話は始まりません。

そしてこの説得のステップが、IoTの検討では意外と難しいと言われています。

この記事では、IoT導入の稟議を通すための3つのコツをご紹介します。

なぜIoTの稟議は通しにくいのか

まず、なぜこのテーマで記事を書いているかをお伝えします。

Dsyncをご提案した担当者の方から、「検討はしたいんですが、社内での説明がうまくいかないんです」という声を何度もいただいてきました。

理由を考えてみると、4つの壁が見えてきます。

  1. 効果がイメージしにくい:IoTは広い概念なので、「見えるようになる」と言われても「見えたらどうなるの」と返されてしまう
  2. 生産への設備投資ではない:生産設備への直接投資ではないため、効果を説明しにくい
  3. 投資対効果が言語化しにくい:「効果はあると思うんだけど」という伝え方になり、決裁者を動かせない
  4. 他社事例だけではダメ:「よそはよそ」「うちとは状況が違う」と言われると、返す言葉がない

この4つの壁を乗り越えるコツが、以下の3つです。

コツ①:テスト導入で「自社の数値」を持つ

他社事例や一般論で「見える化の価値」をいくら語っても、決裁者は「うん、よそはよそだろう」と思うだけです。

最強の説得材料は、自社の数値です。

「うちの工場で、実際にテスト導入してデータを取ってみたところ、稼働率は53%しかありませんでした。これをまず70%まで上げれば、月間○個、年間○円分の生産能力を確保できます」

こう言われると、決裁者の受け止め方が変わります。

他人の話だったものが、自分の会社の話になるからです。

チョイデジでは、まず2週間のテスト導入を推奨しています。

理由は、この"自社の数値"を先に手に入れられるからです。

テストで取れたデータは、そのままスクリーンショットとして稟議資料に貼るだけで構いません。

それだけで、「これがうちの現実です」と語れるようになります。

コツ②:投資対効果を「稼働率向上」の言葉で語る

コツ①とセットで使うテクニックです。

稟議資料を「IoTシステム導入提案」というタイトルで作ると、読まれた瞬間に「コスト話」になります。

決裁者の頭は「支払いはいくら?」「何カ月で元が取れる?」というモードに入ります。

議論の矛先も、費用に向かいがちです。

同じ資料を、「稼働率を20%上げるための提案」というタイトルにしてみてください。

中身は同じでも、読まれる際のモードがまったく違います。

「上がるの?」「どうやって?」「もし上がったら、いくら以上の利益インパクトがある?」という、事業成果の話になるのです。

表現を変えるだけのテクニックですが、会議での受け取られ方を大きく変えます。

同じように、「IoT導入」ではなく「設備稼働を上げる事業」、「データ取得」ではなく「改善活動の効果計測」という言い換えも効果的です。

チョイデジでは、ご提案資料を作成する際、この言い換えを意識的に行っています。

コツ③:段階導入で初期投資のハードルを下げる

3つ目のコツは、提案の仕方そのものを調整することです。

「全設備を一気にIoT化」という提案は、稟議を一気に重くします。

初期投資はリスクも大きく、決裁者も「うん、もうちょっと考えさせて」となりがちです。

これを、段階導入に仕組み直しましょう。

  • ステップ1:まず1台〜2台をテスト導入して使います。初期費用ゼロ、月額4万円。

  • ステップ2:効果を見て3ヶ月後に全設備へ拡張。初期費用200万円、月額20万円。

  • ステップ3:効果を見て、センサーの追加や高度化などに進む。

    ※月額費用はIoTデバイスをレンタル契約する場合の費用です。詳しくはお問い合わせください。

この進め方のメリットは、各ステップで「止める選択肢」を持てることです。

ステップ1で効果が見えなければ、そこで評価し直せます。

決裁者から見ても、各段階で「もう一歩進むか」を判断できます。

結果として、リスクが大幅に下がります。

よくある、もう一歩の障害

以上の3つのコツを押さえても、まだ起こりうる障害がいくつかあります。

障害①:「応募した補助金がとりたい」

IT導入補助金や中小企業庁の補助金など、さまざまな補助金が利用できる可能性があります。

少しでも導入コストの負担を下げられるので、該当するものがないか必ず確認しましょう。弊社でもご案内できますのでお気軽にご相談ください。

障害②:「社内に詳しい人がいない」

IoTと言われるとソフトウェアやネットワークの話になり、製造業の担当者から見ると「よく分からないITソリューションを提案されている」という状況になりがちです。

しかし、Dsyncは「製造現場の人が使う」ことを前提に設計されています。

取付・設定・運用はチョイデジが伴走するため、「社内人材は不要」とも言える仕組みです。

この伝え方は、そのまま使えるはずです。

障害③:「現場の反発が怖い」

IT導入は、しばし現場の反発を招きます。

しかし、Dsyncは現場の負担をむしろ減らすシステムです。

日報記入が減り、何度も同じことを聞かれて仕事を中断されることも減ります。

「頑張りが見えていない」という状況も減ります。

この「現場のメリット」も、提案に含めて語るとスムーズに進みます。

チョイデジが稟議資料の作成も伴走

最後に伝えておきたいことがあります。

チョイデジでは、Dsyncのご提案をする際、社内稟議を通すための資料作成も伴走しています。

  • 提案資料のタイトルとストーリー設計
  • テスト導入で取れたデータの資料への落とし込み
  • 段階導入計画の作成
  • ROI試算の根拠シート作成
  • 補助金応募対象可否の調査

担当者の方が「社内で説明しようがない」という状態にならないよう、「これを読んで説明してもらえれば、社長にも伝わる」と言えるレベルの資料を一緒に作ります。

まとめ

IoT導入の稟議を通すコツは、要約すると「自社の言葉で、事業効果を、ステップで語る」ことに尽きます。

  • 他人の話ではなく、テストで取れた自社のデータで語る
  • IoTやデータの話ではなく、稼働率や生産能力の話で語る
  • 一気に全体導入ではなく、ステップを切ってリスクを下げて語る

これだけで、決裁者の反応は大きく変わります。

「検討はしたいんですが、稟議の取っかかりに不安がある」という方も、まずは2週間のテスト導入から始めてみてください。

そこで取れたデータが、あなたの社内説得の最も強い武器になります。

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チョイデジがご提案するIoTソリューションについて(#0)

工場の”見える化”、結局なにを見えるようにすればいいのか — 製造業DXの最初の一歩(#1)

「日報、ちゃんと書いてあるのに数字が合わない」— 紙の日報が抱える3つの限界(#2)

“ちょこ停”はなぜ見つからないのか — リーダーが現場を回っても掴めない停止時間の話(#3)

Dsyncとは何か — ラズパイベースの小型IoTデバイスでできること・できないこと(#4)

Dsyncが変える4つのこと — リアルタイム性・管理工数・改善活動・共通認識(#5)

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現場が動き出す — 製造業4社のデータ可視化・活用事例(#7)

「稼働率が50%から70%に上がったら、いくら投資できますか?」— Dsync投資回収の考え方(#8)

次回

#10 まずは2週間、機械1~2台で試してみる — Dsyncテスト導入のすすめ

チョイデジ株式会社では、2週間のお試し導入から始められる製造業向けIoTサービス「Dsync」を提供しています。
1台から2台だけ、まず試してみたいというフェーズからご相談いただけます。
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